奈落の底への伝言66・・父親は常に偉い
前回の美人数学者には父親がいた。だが、歴史上の天才の母親達は常に光が当たっているのに比べると父親どもの影は薄い!・・エジソンの母は後の発明王となる者の家庭教師であったし、ニュートンの父親など、墓も見つからないほどという。福沢師匠も母親が偉かったと間接的に褒めているし、リンカーンは継母であったが実子以上にかわいがって偉人にしたし、フロイトも母が溺愛気味であったとかだ。
しかし、その程度では弱音は吐かない父だ。ソーニャにも父がいた。誰でもソウであるのだが、だが、上に上げた天才どもにはいなかったも同然であったから、ここは大事に行きたい。ある日、私は憤慨して同僚に言った。父親の存在が無視されすぎではないかという、まあ、やや、戯れの茶飲み話をしたが、相手を間違えたように思う。同僚は言った。そりゃ、あんた、ホラ、ウニの卵子など針先でチョイと刺せば発生が始まるでしょう?彼は、茶飲み話をディベートにし、待ってましたとばかりに単位生殖(雄不要論)の話を待披露した・・その位は知っているワイと思ったが罠にひかかった私は負けた。あの同僚は、敵だ。
ソーニャには姉がいて、この姉妹は文学者でもあった。そうして、姉の投稿した文芸誌の編集長だったドストエフスキーから手紙だの原稿料だのが来るようになったというからスゴイ。が、お待たせした。ここで我らの父親が登場するのである。父は、こうでなければイカン。手本だ。
私に隠れて見知らぬ男と手紙をやりとりだの、お金をもらうような娘は将来が、どうなるか分かったものではない。今は作品を売っているが、いつかは体を売るだろうからな。と言った。端的ですばらしい。
そうだ。何でも、父親の監督下でするべきなのだ。以後、父親は姉とは口をきかなくなったが母親の取りなしで許した。この母も良い。でもって、この父親は、早寝早起きに冷水摩擦と散歩、そうして家庭教師をつけて数学も勉強させた。14歳のソーニャは、たちまち数学に才能を現して、超美人に向かって行くのである。・・・涙無しには読めない美話だ。日本も、こうすれば、美人と天才が増えて行くだろうよ!簡単なことなのだ。文部科学大臣は、なぜ気づかないのであろうか?
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